変格花矩の花体
変格花体は、花体を構成する役枝の1つ以上が、円相の外に流れ出しているものです。それを「流し」と呼びます。 この流しと役枝との関係から、変格花矩による花体の種類が生じます。それは次のような7種類です。
- 真流し(内)
- 真流し(外)
- 真添え流し
- 肩流し
- 内胴流し(内流し)
- 行流し
- 留流し
これら7種類の花体から、なお変化をあらわした花形に、次のような花形があります。
- 破格花体
- 曲いけ
曲いけのいろいろ
曲いけというのは、役枝の曲が特殊な趣向を見せて流される花体で、「富士流し」「真結び」「行結び」「観世流し(立観世、横観世)」「行巻き出し流し」「留巻き出し流し」など様々な種類があります。 また、「二重撓め真」「三重撓め真」のように、真が二重にも3重にも曲を描いて豊かに立ち上る花体も曲いけにはいります。 このほか、真流しの変化である、「谷渡り」「谷越え」「水くぐり」などもあります。 曲いけは、遠州生花の特徴をもっともよくあらわす花形として、その流麗な線の美しさと作意の秀抜さが、古くから愛好されてきました。