「遠州」の特徴③-薬研配り・くさび撓め

薬研配り

遠州では、「薬研配り(やけんくばり)」という花留めを用いるところに大きな特徴があります。
この薬研配りは薬草を砕いて粉にする道具(これを薬という)にヒントを得て考案されたといわれます。
遠州の生花では、花材が配り(花留め)にしっかり留まっていることが最も大切な要件とされます。足元がしっかり留まってなければ、遠州特有のゆたかな曲線をあらわすことができないからです。

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くさび撓め

くさび撓めは、遠州の代表的な技のひとつであり、最も多用される技です。
のこぎりで切り目を入れたところに、別の枝から切り出した「くさび」をはめこみ、曲線をだします。

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「くさび撓め」の手法